■「不検出」の範囲
Q 浄水場発表の放射性物質(ヨウ素・セシウム)残留データには、殆どが「不検出」と表示されている。「不検出」の範囲は?
A
・原発事故を想定していなかったため、10ベクレル以下を正確に測る計測器がない。
・厚生省指標値は乳児100ベクレル/kgなので、その1/10(10ベクレル)以上の数値については、計測されたデータを全て公表している。
・10ベクレル以内は数値が出にくく、その場合は「不検出」と表示している。
・10ベクレル以内であっても、数値が出たものについては公表している
Q:その説明によると「不検出」とは「ゼロから微量残留」の範囲内と解釈できるが、公表データには「不検出」についての説明がないため、「不検出=ゼロ」と勘違いしやすい。
データ公表ページには「不検出」の意味を説明すべき。
A:その件に関しては抗議の電話が多いので、早急に実現するよう努めたい。
感想:疑問に思ったら声を挙げることが大切!
■活性炭・ゼオライトの効果について
Q:浄水場ホームページには「粒子状放射性物質の多くは沈殿ろ過で除去している。また粉末活性炭投入で更なる効果が見込まれる」とあるが、活性炭投入の効果をどのように検証しているか。
A:計測は浄水場に流れてきた段階で実施しているわけではなく、水道水として配水する段階でのみ実施しているため、活性炭効果を具体的に検証できているわけではない。
Q:原発事故現場付近の海では、セシウム除去対策としてゼオライトの大量投入を実施しているが、ゼオライトの投入効果は判明していると思うか?
A:ゼオライトに関しても前例ないことなので、具体的な除去データはないと思う。
感想:家庭用浄水器にも活性炭やゼオライト使用のものが多いが、浄水器メーカーにとっても水道水への放射性物質残留は想定外であることから、除去効果のデータを正式に示すものは見つけられませんでした(2011年4月20日現在)。
■まとめ
放射性物質を100%取り除いた水を使いたいと願うものの、浄水場や家庭の浄水対策だけで完璧とはいかないようです(データの蓄積を期待)。長期微量摂取による被害を減らすには、少しでも効果あるものや方法を日々の生活に取り入れることに尽きるでしょう。
食べ物では、放射性ヨウ素には海藻類、セシウムには海藻類や豆類、また、解毒効果のあるペクチン質(かんきつ類表皮裏側の白い部分・リンゴ皮の内側など)が良いと報告されています。夏みかんや甘夏を食べる時は、包丁で切れ目を入れ形よく皮を剥いて冷凍保存しておき、料理しやすい量になったら、ママレードやピールを作ってみては!
我家では毎年、無農薬夏みかんの皮でママレードを作り、ご縁あるかたがたに配っています。大量に作るときはビンの確保や殺菌・梱包作業が手間なので、近年はジッパーに小分けして冷凍保存するなど、ラクに済ませています。
また、排泄効果を促すための軽い運動が良いそうですが、楽しんですることが継続のポイントでしょうか。
※参考
浄水場データ:横浜市、横須賀市、越谷市
体内被曝を避ける方法:武田邦彦氏ブログ、枝広洵子氏ブログ
Vision21(横浜市内の市民活動団体・“いのちの講座”発行)