エコクッキング 夏の季節は"室温調理"で 〜2004年夏の報告〜
はじめに
30度以上の真夏日が多かった2004年夏、私は今まで紹介してきた"ガス台の余熱を利用する「余熱調理」"や、"バスタオルで保温する「保温調理」"ではなく、"室温調理"を楽しんでいました。室温28度で実践した室温調理を具体例で報告しましょう。
室温調理とは
鍋が充分に沸騰したことを確認したら蓋をした状態で火からおろし、弱火で煮続けるのと同時間、台所の空スペースにそのまま置いておくだけ。
用意するもの
- 室温計
- タイマー
- 調理用温度計(鍋内の温度を測る)
茹でる
1 ゆで卵
- 卵の高さの2割増になるように水を入れ、蓋をして加熱。
- 沸騰したら火から下ろして、タイマーをセット[半熟10分・固ゆで15分](15分後の湯温:80度)
2 トーモロコシなど(色変化の心配がないもの)
- 1)たっぷりの湯を沸かしたところに微量の塩とトーモロコシを入れ、再び沸騰したら蓋をしたまま火からおろしてタイマーをセット(15分)
- 2)タイマーが鳴ったら、ゆで具合をみて取り出す (15分後の湯温80度)
3 枝豆など(色が変化しやすいもの)
- たっぷりの湯を沸かし、塩少々を入れたら枝豆を少しずつ入れ、再び沸騰したら火から下ろし、蓋を少しだけ開けた状態でタイマーをセット(2〜3分:ゆで過ぎないように時間厳守)
- タイマーが鳴ったら、ゆで具合をみて取り出す(2〜3分後の湯温:87度)
4 麺類(そば、うどん、中華麺、スパゲッティ)
- たっぷりのお湯を沸かしたところに麺をばらしながら入れてゆっくりほぐし、ふたをして再沸騰したら火からおろしてタイマーをセット(商品の表示時間に合わせる)
- タイマーが鳴ったらすぐに、ゆで具合を確認して取り出す(2〜3分後の湯温:87度、7〜8分後の湯温:85度)
5 ジャガイモ(イモ類)
- ジャガイモは洗って(皮は剥かずに)、卵サイズより大きくならないように切る(ジャガイモの皮は、茹で終わってからのほうがきれいに楽に剥ける)
- 水から入れて蓋をし、しっかり沸騰させたら火からおろしてタイマーをセット(15〜20分)
- タイマーが鳴ったら、ゆで具合を確認して取り出す(20分後の湯温:78度)
温泉卵を作る
- 卵の高さの2割増になるように水を入れて加熱し、沸騰したら調理温度計を入れて80度になるまで水を加える
- 卵を入れて蓋をし、火からおろしてタイマーをセット(30分)
- タイマーが鳴ったら卵を取り出す〔30分後の湯温:70度〕
煮ものなど(別途紹介)
室温調理のポイント
- タイマーのセット時間は、固ゆで卵の調理(タイマーセット15分)を目安に、素材の硬さなども考慮して決める。
- 素材の硬いものは卵より小さめに、やわらかいものは卵より大きめに切って(大雑把で良いのだが)、仕上がり時間が同じになるようにする。
まとめ
- 室温28度以上あれば、15分後でも80度前後の湯温を保つことができるので、室温調理が可能(沸騰時は95~98度)
- 室温28度以下になると調理能力は徐々に低下するので、室温が下がってきたら"保温調理(バスタオルで鍋を覆う)"に切り替える
- ガス台に、調理後の熱が残っていて鍋を置くスペースがあれば"余熱調理(ガス台の上に調理中の鍋を置くだけ)"を優先する。
- 室温調理では15(〜20)分、保温調理では30(〜40)分、ガス台余熱調理ではガス使用(余熱)時間を、弱火加熱時間分として省エネできる。
ほぼ毎日調理する家庭なら、季節(室温)に合わせて室温調理・余熱調理・保温調理のいずれかで調理すれば、調理に使用するエネルギーは半減、家庭全体でも5%以上の省エネになると思います。これ以上の地球温暖化を食い止めるためにも、夏の季節は美味しい上に安上がり・超簡単な室温調理を、おすすめします。

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